株式会社エバーフィールド・スタッフブログ

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Brace

こんばんは、月曜日担当の田上です。

最近全国的に小さな地震が増えてきていますね。

地球が生きている以上、仕方の無いことですがやっぱり地震は恐ろしいです。

地震といえば耐震。耐震といえばまず浮かぶのは筋交(すじかい)でしょうか

新築工事では上棟後、建物の耐震性を高めるために、躯体(くたい)工事として筋交や金物を取り付けていきます。

筋交の位置や向きなどは設計士の方達が構造計算にのっとって決めているので

我々大工として施工するにあたって気を付ける事は図面通り綺麗に確実に間違いなく取り付ける事くらいでしょうか。

ただ金物はいいとして筋交はほぼ木です。自然物ですのでばらつきがあります

一本一本性質や曲がりは異なっています。

腕のいい大工さんはその一本一本を見定めて適材適所で筋交をはめていっている事でしょう。

自分はそれにプラスしてやっている事が一つあります。

筋交が柱と柱の間にX状2本入っているのをダブル筋交

〼のように一つ入っているのがシングル筋交と言います。

筋交はよくYOUTUBEにもありますが、耐震実験で横方向に揺れている時

よーく見ると圧縮と引っ張りで伸びたり曲がったりしていますよね?

悪い例では圧縮がかかって曲がりが大きくなり破断してます

木は真っ直ぐしているのが理想ですけど、やっぱり曲がりが若干あります

大地震の時ははっきりは分かりませんが圧縮の力がかかった場合、筋交は元々曲がっている方向に曲がります。

ダブル筋交の場合はお互いが寄せ合うように取り付けると圧縮がかかった時にお互いが支え合うような形になるので変形が小さくなり、離れ合うような向きに取り付けるよりも強くなります。

しかしシングル筋交の場合は支え合うことが出来ないのでダブルの時よりも一本あたりの強さは下がると思います。

自分はそのシングル筋交の曲がりを支えるように、筋交の中心あたりに横に木を取り付けています。

これを取り付けることで、元々曲がってる筋交を真っ直ぐする事が出来て壁の通りが真っ直ぐになるし

地震の時には一本の筋交を支えることが出来るので、シングル筋交の時には必ず入れるようにしています。

ちょっと工程が一つ増えますけど、素材の力を100%に近づけることで

全体の耐震性が上がるように工夫しています。

ちょうど今週末に我が家の構造見学会がありますので、お越しの際はチェックポイントの一つとして見てみてくださいねー